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茨城大学 電力・エネルギー研究室 海野勇紀
研究紹介
非接触給電
非接触給電とは、電源ケーブルの接続や金属電極の接触を行わずに電気を送る電力伝送方式のことです。
非接触給電の長所は、電源ケーブルの抜き差しや配線が不要になり、ケーブルの断線、コネクタの劣化、消耗がなくなります。又、金属接点がなくなる為、水に濡れてショートしたり感電したりする危険性がなくなります。
その為、水回りで使用する機器に用いられ、例えば、電動歯ブラシ、充電式シェーバーなどに用いらています。
図1.非接触給電
図2.磁界共鳴方式
磁界共鳴方式
非接触給電には幾つかの方式がありますが、此処では、私の研究で用いられている磁界共鳴方式について説明します。
磁界共鳴方式は、電磁誘導の原理を用いており、二つのコイルを接近させて置き、送電側コイルに電流を流すと発生する磁束を受電側のコイルに通すことで、起電力が発生し、電力を伝送する方式です。又、送受電間で共振を用いている為、数cmから数mの距離で数Wから数kWの電力を送ることが出来ます。
結合係数
結合係数とは、二つのコイルの結合の度合いを示したもので、全く結合されていない状態が0、完全に結合されている状態が1です。コイルの位置ずれや距離が変化すると結合係数に顕著に表れます。
図3.結合係数
研究目的
私が行っている研究は、非接触給電を用いた、電動工具であるインパクトドライバーの実用化です。
従来のインパクトドライバーだと水辺での作業の際に、金属部分に水が浸入ことで、故障の原因になってしまいます。しかし、非接触給電を用いることで、金属部分の露出が無くなり、水辺付近での作業の際の安全性が向上します。
インパクトドライバーの構成は図4のようになっております。
図4. 構成
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